7歳児の記憶力と論理的思考を育むゲーム選びの要点
記憶力と論理的思考の関係性 7歳児の発達段階における重要性
お子様やお孫様の成長において、記憶力と論理的思考力は密接に関わる重要な能力です。特に7歳頃は、認知能力が大きく発達し、様々な情報を記憶し、それらを関連付けて考える基盤が形成される時期です。
記憶力は、過去の経験や学んだ知識を保持し、必要に応じて引き出す力です。一方、論理的思考力は、情報を整理し、関係性を分析し、筋道を立てて考える力です。この二つの能力は、単独で機能するのではなく、互いに連携しながらより高度な思考を可能にします。例えば、ある事柄を記憶しているからこそ、それをもとに仮説を立てたり、結論を導き出したりすることができます。また、論理的に情報を整理することで、記憶すべき事柄を効率的に脳に定着させることもできます。
この時期に記憶力と論理的思考力の両方をバランス良く育むことは、学習能力の向上はもちろん、日々の生活における問題解決能力や、将来の変化に対応していくための柔軟な思考力を養うことにつながります。アナログゲームは、このような総合的な思考力を楽しく自然に育むための有効な手段となります。
記憶力と論理的思考を同時に育むアナログゲームの種類
記憶力と論理的思考力の両方に働きかけるアナログゲームには、いくつかの種類があります。ここでは、代表的なものをいくつかご紹介し、それぞれがどのように両方の思考力育成に役立つかを解説します。
1. 記憶要素を含む戦略ゲーム
これは、単に絵柄を一致させるような記憶ゲームだけでなく、過去の出来事や相手の行動を記憶し、それを基に次の戦略を立てるタイプのゲームです。例えば、カードゲームで既に出されたカードの種類や枚数を覚えておく、ボードゲームで他のプレイヤーの配置や行動パターンを記憶し、自分の行動を決定するなどです。
- 育成される能力:
- 記憶力: 過去の情報を正確に保持する短期記憶や長期記憶。
- 論理的思考力: 記憶した情報からパターンを見出したり、将来の可能性を予測したり、最適な行動手順を計画したりする力。
2. 情報収集・推理型ゲーム
ゲーム中に得られる断片的な情報やヒントを収集し、それらを整理・分析して結論を導き出すタイプのゲームです。探偵ゲームや特定の事柄を当てるクイズ形式のゲームなどがこれにあたります。
- 育成される能力:
- 記憶力: 収集した様々な情報を一時的または継続的に記憶しておく力。
- 論理的思考力: 収集した情報の中から関連性の高いものを選び出し、矛盾がないか検証し、論理的な推論を組み立てる力。
3. パターン認識・順序記憶ゲーム
特定のパターンや一連の順序を記憶し、それを再現したり、次にくるものを予測したりするゲームです。音楽や色の順序を記憶して繰り返すゲーム、カードの並びや駒の動きのパターンを覚えるゲームなどがあります。
- 育成される能力:
- 記憶力: パターンや順序を正確に記憶し、想起する力。
- 論理的思考力: パターンの規則性を見抜いたり、順序の法則性を理解したりし、次に何が起こるかを予測する力。
7歳児向けゲーム選びの具体的なポイント
記憶力と論理的思考力を育むゲームを選ぶ際には、お子様の発達段階や興味関心に合わせて、いくつかの点に注意することが大切です。
- 対象年齢と難易度: パッケージなどに記載されている対象年齢は目安になりますが、お子様のこれまでの経験や得意不得意を考慮して選びましょう。簡単すぎるとすぐに飽きてしまいますし、難しすぎると挫折につながります。少し挑戦が必要なくらいのレベルが理想的です。
- ゲームのテーマと興味: お子様が興味を持つテーマ(動物、乗り物、ファンタジーなど)のゲームを選ぶことで、より意欲的に取り組むことが期待できます。興味がある対象の情報は、記憶にも残りやすいものです。
- プレイ時間と集中力: 7歳児の集中力に合わせて、一回のプレイ時間が適切かどうかも確認しましょう。短時間で完了できるゲームもあれば、じっくり時間をかけて考えるゲームもあります。お子様の集中力に合わせて選び分けると良いでしょう。
- 繰り返し遊べるか: 一度クリアしたら終わりのゲームよりも、繰り返し遊ぶことで新しい発見があったり、違った戦略を試せたりするゲームの方が、思考力を継続的に刺激できます。
一緒に遊ぶ際の工夫と声かけ
ゲームは、一人で遊ぶだけでなく、大人と一緒に遊ぶことでより学びが深まります。特に、記憶力や論理的思考力を育む上では、大人の適切な関わりが重要です。
- ルールを丁寧に説明する: ゲームを始める前に、ルールを分かりやすく、順序立てて説明しましょう。ルールを正確に理解することが、論理的な思考の第一歩となります。
- 記憶を促す声かけ: 「さっき、〇〇のカードが出たのはどこだったかな?」「△△さんは前に何をしたっけ?」など、ゲームの進行に合わせて、覚えておくべき情報を意識させるような声かけをしてみましょう。
- 思考を促す問いかけ: 「どうしてそう考えたの?」「もし次にこれが起きたら、どうなると思う?」「他にどんなやり方がありそうかな?」など、お子様の考えや次の予測を引き出すような質問を投げかけましょう。答えをすぐに教えるのではなく、考えるプロセスを大切にします。
- ミスの振り返り: ゲームが終わった後や、うまくいかなかった時に、「あの時、どうしていれば良かったかな?」「次に同じ状況になったら、どうする?」など、振り返りの機会を持ちましょう。失敗から学び、次に活かすことは、論理的な思考力を高める上で非常に有効です。
- 楽しむことを最優先に: 何よりも大切なのは、ゲームを一緒に楽しむことです。プレッシャーを与えすぎず、お子様のペースに合わせて、できたことを褒めながら進めましょう。
ゲームの購入場所について
今回ご紹介したようなアナログゲームは、様々な場所で購入することができます。
- 玩具専門店: 知育玩具やボードゲームを専門に扱っている店舗では、種類が豊富で、店員さんに相談しながら選ぶことも可能です。
- 大型百貨店や量販店の玩具コーナー: 幅広い種類の玩具が揃っており、一般的な人気ゲームを見つけやすいでしょう。
- オンラインストア: 品揃えが非常に豊富で、価格比較もしやすいのがメリットです。レビューなどを参考にしながら選ぶことができます。
- 書店の児童書コーナー(一部): 元書店員の方でしたらご存知かもしれませんが、最近は一部の書店でも知育ゲームやパズルを取り扱っている場合があります。
ご自身の利用しやすい場所で、実際にゲームを手にとって見たり、オンラインで詳細を確認したりしながら、お子様にぴったりのゲームを探してみてください。
まとめ
7歳頃のお子様にとって、記憶力と論理的思考力は今後の学びの土台となる大切な能力です。これらを同時に、そして楽しく育む手段として、アナログゲームは非常に有効です。戦略を練るゲーム、情報を整理する推理ゲームなど、様々なタイプがありますので、お子様の興味や発達に合わせて選んでみてください。
そして、何よりも大切なのは、ゲームを通して生まれるお子様とのコミュニケーションの時間です。一緒に遊びながら、優しく声かけをしたり、一緒に考えたりすることで、お子様の思考力はきっと豊かに育まれることでしょう。ゲーム選びの参考にしていただけましたら幸いです。